
洛南高等学校出身
2013年大学院文学研究科修了
京都鉄道博物館廣田 琢也さん
関西大学通信vol.510号(2023.10)より
イチかバチかのチャレンジで狭き門を突破
好きを生かして鉄道を「魅せる」学芸員に
廣田琢也さんは、公益財団法人交通文化振興財団が運営を受託している京都鉄道博物館に勤務する学芸員です。館内業務をはじめ集客のための季節イベントや、学校・地域との連携事業などを担当しています。
物心が付いた時から電車が好きで鉄道に関わる仕事に就くのが将来の夢で、「鉄道の魅力を伝えたい」という思いから鉄道博物館の学芸員を志望しました。
廣田さんは、学生時代に鉄道研究会に所属していたため、志望先とのつながりがあったことから、採用は難しいかもしれないと半ば諦めていたそうですが、イチかバチかと応募したところ見事採用を勝ち取ります。入職後に上長から京都鉄道博物館の開館をにらんで鉄道に詳しい人材を求めていたことを聞き、「諦めず挑戦して良かった」と、その経緯を話しました。
関大時代は、2年次秋学期から土曜や夜間講義を利用して学芸員資格に必要な単位の取得に励みました。また鉄道研究会では、当時5大学で構成されていた「関西学生鉄道研究会連盟」への復帰準備や途絶えていた機関誌発行の復活など、外部交流の基礎作りに奔走。
「関大で取得した学芸員資格と、同好会活動で築いた信用のお陰で今があります」と振り返ります。現在も、イベントや講演会を企画する際には、大学時代に築いた人脈に助けられることも多いそうです。


仕事では「趣味と仕事が近いので自分の嗜好が企画に表れ過ぎないよう気を付けています」と、初めての来館者も楽しめる企画を心掛けています。さらに最近では知り合いを頼るだけでなく、新たなつながりを作ることにも挑戦。2023年7月まで開催されていた「駅にまつわるテクノロジー展」では講演会を担当し、これまで面識のなかった自動改札の開発者の方に大学の人脈を頼って依頼し、大変興味深いお話をしていただけたそうです。
最後に、「学生時代に誠意を持って取り組み、諦めずに挑戦したことで希望がかないました。ルールや型にとらわれず、自分らしいやり方で挑戦してほしいと思います」と学生にエールを送りました。
ある1日のスケジュール
- 9:00
- 出勤
- 10:00
- 開館対応
- 11:00
- イベント打ち合わせ
- 12:30
- 昼食
- 14:00
- 博物館・学校連携打ち合わせ
- 16:00
- イベント準備
- 18:00
- 退社