Data Science

データサイエンスが変えていく今と未来「イベント」×データサイエンス

動員数が爆上がり!?参加しそうな人にだけ情報を届けるには?

例えばアイドルグループのライブイベントが開催されるとします。このイベントの参加者数を増やすにはどうすればいいでしょうか。
過去のライブに参加したことがある人、オフィシャルグッズを購入したことがある人…。こうした人にだけイベントの告知を行うことができれば、とても効率的ですよね。
今回はデータサイエンスにより、告知費用を抑えて集客に成功した事例をご紹介します。

売上データを活用すると約3.7倍の動員予測に!

イベントチケットを販売している通販サイトの売上データから、参加してくれそうなユーザーを絞りこんで、告知メールを送るという手法を採用。参加予測確率上位20%のユーザー数が仮に10,000人だとします。
ランダムに抽出した場合の参加予測ユーザー数が1,000人となるのに比べて、機械学習モデルを利用した場合の参加予測ユーザーの数は3,700人となり、動員予測数約3.7倍という結果を導きました。

コンサートホール

実現できた理由は?

チケットを買ってくれそうなユーザーを予測するために必要なデータを、大量のデータの中から適切に抽出し、予測に使用するデータに整形することができたからです。抽出・整形したデータを用いて、複数の予測モデルを構築し、各モデルの信頼性や精度などを評価しました。このとき、単に機械学習の精度を評価するのではなく、ビジネスにおける機械学習の活用シーンを考えて評価することがポイントです。
ライブイベント参加予測の事例では、予測確率が上位20%のユーザーの中において、どれほど多くのユーザーさんが実際にイベントに参加し、その結果、どのくらいの利益を生み出すかが評価ポイントとなります(逆に予測確率下位のユーザーの精度は評価に寄与しません)。

AI

どんな知識が必要?

まずは、データを抽出し加工するためのスキルです。数学、統計、プログラミングなどの基礎的な知識があれば大丈夫。しかし、機械学習モデルの精度を高めるためには、対象となるテーマに関する知識も必要です。
アイドルのライブイベントなら、ペンライトの購入実績や、イベント実施月に誕生日を迎えるメンバーがいるのかといった「アイドル業界に関する知識」が結果に関わってくるでしょう。
結果に関わりそうなポイントが何なのか、これは実践を重ねることでつかめるようになります。

アイドルのライブイベント

解説してくれた先生
ビジネスデータサイエンス学部
須賀 聖 助教(就任予定)

高校生の皆さんへ

現在のビジネスシーンでは、ユーザーにとってより良いサービスを作り出すために、あらゆる業界でデータの活用が進んでいます。
現在はデータサイエンティストが脚光を浴びていますが、これからはデータ分析の専門家だけでなく、データを活用できるビジネスパーソンが期待される時代になるでしょう。
データから課題を分析し、成果を予測するスキルと経験を、関西大学で身に付けてください!

データサイエンスが
関西大学で 学べる学部は?
ビジネスデータ
サイエンス学部

2025年4月開設

ビジネスとデータサイエンスの両者を体系的に学び、実際の企業などの「生きたデータ」を用いて実践的なスキルを身に付け、考動力を高めます。

特徴的な学びは?
  • 少人数による演習形式のアクティブラーニング科目を通して、主体的に学ぶことで基礎知識を修得
  • 実務家を含めた国内屈指の経験豊かな教授陣による実践志向の専門教育
  • 企業との連携による実データを活用した実践的な学修や産学連携プログラムへの参画
  • ビジネスとデータサイエンスの融合による課題発見・解決能力を身につける実践的学修
キャンパスは?

「吹田みらいキャンパス」がビジネスデータサイエンス学部のキャンパスです。2023年10月に開設されたばかりの最新キャンパスには、新学部のほかにも244個室設置の国際学生寮やグラウンドが配置予定です。企業・自治体との連携だけでなく、留学生との交流、体育会クラブの活動など、多様な人が集い活気に溢れる環境で学びます。千里山キャンパスの北東2.2kmに位置し、関西都心部へのアクセスも便利です。
アクセスマップ⇒

将来はどんな形で活躍できる?

IT産業やメディア、製造業などあらゆる分野でデータサイエンティスト、マーケティングアナリスト、政策・戦略立案者として活躍することが期待されています。経済産業省の発表では、2030年の日本ではIT人材が79万人不足するとされており、人材ニーズが非常に高い分野です。

活躍が期待される分野

  • 情報技術を活用するすべての組織
  • ベンチャー企業
  • 教育・研究機関
どのような入試がありますか?

入試制度については、一般選抜や総合型選抜などを予定しています。一般入試では、高校で学ぶ基礎学力を重視した試験を行います。「英語」「国語」「地歴、公民または数学」の3教科型入試や、
「英語」「数学」の2教科型入試を予定しています。数学は入試に必須ではありません。

数学が苦手なのですが、どのくらい数学の知識が必要ですか?

高校で学ぶ数学の全範囲が必要ということはありませんが、データサイエンスに関わる数学は学ぶ必要があります。ビジネスデータサイエンス学部では、数学の入門科目を設定し、全ての学生がデータサイエンスを学ぶうえで必要な素養である数学の基礎的知識を理解できるようにしています。ビジネスを目的とした数学を学ぶため、数学に苦手意識がある方でも、必要性を理解して楽しく学ぶことができると思います。