KANSAI UNIVERSITY
  • HOME
  • オープンキャンパス
  • 入試イベント
  • 入試情報
  • 学部・大学院
  • 就職・資格
  • 学生生活
  • 資料請求
サマーキャンパスin堺
いつもプラスがあふれるところ Kan-Dai Every Day
  • 学生インタビュー
  • 研究最前線
  • 学部・大学院紹介
  • オープンキャンパス

バックナンバー

2017年度掲載 化学生命工学部 化学・物質工学科 錯体機能化学研究室

  • 研究概要紹介
  • 教員紹介
  • 学生インタビュー
  • 研究概要紹介
  • 教員紹介
  • 学生インタビュー

副作用の少ない抗がん剤の開発をめざして

化学生命工学部
化学・物質工学科 錯体機能化学研究室

副作用の少ない抗がん剤の開発をめざして

光やレーザーを用い、効率よく治療を行う光線力学療法

日本人の死因として最も多いのはがんで、全体の3割近くの方ががんにより死亡しています。がんを克服するためにさまざまな薬剤の開発が進められているなか、副作用を少なくすることが課題のひとつとなっています。例えば、エイズやインフルエンザといった外から体内に入ってくるウイルス性の病気の場合、対象となるウイルスのみに効く薬剤を開発するのは比較的難しくはありません。一方がんの場合、正常だった自分の細胞ががん化するので、薬剤を使ってピンポイントにがん細胞だけを攻撃をするのが難しく、既存の抗がん剤を用いた場合、がん細胞とともに周辺の正常な細胞も攻撃してしまうことになり、結果として脱毛や嘔吐といった副作用が発症します。
副作用を軽くするため、がん細胞にだけ効く薬の開発や治療法が研究されていますが、その一つとして光線力学療法という治療法があります。光線力学療法とは、光に反応する薬剤を患者に投与し、がん細胞に薬剤が集積されたのを見計らって光を照射する療法のことです。化学療法だと薬剤が全身に届き、がん細胞に働く毒性が他の臓器にも働いて副作用をもたらしますが、この治療法の場合は光を照射した箇所だけが毒性を生み出すので、他の場所には影響がないといわれています。また、レーザー光やLEDライトを使用するため、放射線治療のように大がかりな装置の必要がなく、治療費を抑えられるというメリットもあります。すでに緑内障や皮膚がんの臨床に応用されている療法で、当研究室ではその光線力学療法に用いる新しい抗がん剤の開発に取り組んでいます。

研究イメージ 研究イメージ

がん細胞を抑制する金属錯体を追究

薬剤の開発には金属錯体を用います。錯体とは金属を主とする原子・イオンの周囲に、配位子(はいいし)と呼ばれるイオンあるいは分子などが結合した原子集団のこと。この錯体を構成する金属の種類や配位子の形、周囲の分子の種類や量などを変えることによって錯体の特性が変わり、それらを調整することで、がん治療に適した化合物を探っていきます。例えば、抗がん剤として広く用いられているシスプラチンは、中心が白金の錯体で、配位子はアンミンと塩化物イオンです。現状、光線力学療法の臨床ではポルフィリン化合物が用いられていますが、私たちはこれに代わるより効果の高い化合物の開発を進めています。
現在、光線力学療法の臨床で用いられているポルフィリン化合物は、深部のがんにはなかなか良い効果を示しません。そこで光の種類や波長を変え、さらに光を吸収しやすい化合物を探索し、深部のがんにも効果を発揮する薬剤の開発をめざしています。今は培養したがん細胞を使っての実験段階ですが、これが上手くいけば次はマウスでの臨床試験となります。道のりは長いですが、実用化を目標に研究に取り組めるのも、この分野の研究の醍醐味です。

研究イメージ