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2017年度掲載 システム理工学部 電気電子情報学科 知識情報システム研究室

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人のスキルや感性を「視える化」し、利用者の成長を支援するシステムを作る

システム理工学部 電気電子情報学科
知識情報システム研究室

人のスキルや感性を「視える化」し、利用者の成長を支援するシステムを作る

抽象的・感覚的な表現を具体化し、学習につなげる

人が賢くなる方法論を追求し、人間が頭を使って行う「知的な活動」を支援するシステムについて研究しています。例えば、芸術・美術などの美的感性やスポーツのスキルなど言葉にできない知識を言葉で伝えるようにするための「言語化」、英語や理科を対象に事実を一般化して汎用的な知識の獲得につなげる「抽象化」、歴史を対象とした物事の「因果関係の理解」といった、さまざまな人々の知的活動を支援する研究に取り組んでいます。
「言語化支援」の一例を挙げると、野球指導の現場において時折用いられる「バーンと打つ」「腰をガッとする」といった擬音語、擬態語を具体的な言葉に置き換えるという研究があります。この研究では、競技者の動きを撮影し、モーションキャプチャ(現実の人物や物体の動きをデジタル的に記録する技術)によってスケルトンモデルを作成します。このスケルトンモデルを指導者が修正できるシステムとして構築することで、指導者が想定している理想的な動きの視覚化を実現しました。指導者は修正箇所を言葉で説明することにより、感覚的な言葉ではなく、具体的な表現でアドバイスが行えるようになります。
また「抽象化支援」では、同じような意味の英単語を文脈によって簡単に使い分けられるようになる「英語学習支援システム」の開発に取り組んでいます。例えば、「焼く」を英訳する場合、「肉や魚を焼く」場合はroast、grill、「パンやお菓子を焼く場合」はbakeを用います。しかし「焼く」という訳だけを暗記している場合は「たこ焼きを焼く」など、異なる対象が出てきた場合にはどの単語を使えばよいか判断することができません。単語の使い方を理解するためには、「パンやお菓子」などのような「焼く」の対象の共通点を見つけ出す必要があります。例えば、「パンやお菓子」の共通点を「粉もの」と考えた場合、「たこ焼き」が出てきた場合はbakeを用いると判断することができます。そこで、「パンやお菓子」など、例文に出てくる英単語の共通点を見つけ出し、抽象的な概念を作り上げるという学習方法を提案し、共通点を整理するためのシステムを構築しました。システムを用いて自分なりに共通点を見出していくことで、単語の使用方法の理解につなげるという研究です。

研究イメージ 研究イメージ

「なぜ」を追究し、論理的な思考力を徹底的に身につける

歴史を対象とした「因果関係の理解」では、歴史を変える要因を見つけ出す力を育成します。例えば、鎌倉幕府が滅亡した要因が徳政令であることがわかれば、国民が借金で苦しむ状況が現代の世界で起こった場合に、徳政令のような法令を出さないというような教訓の獲得につながります。このように因果関係を理解して歴史を変える要因を見つけることは、私たちの行動を良いものにしてくれます。因果関係がある場合、一方の出来事が起こした状態変化がきっかけで他の出来事が生じているはずです。この考え方に基づいて,状態変化に基づいて因果関係を整理できるシステムを構築しました。具体的には、出来事を表すカードを用意し、それぞれの出来事がどの状態で生じ、その結果どのような状態に変わったかを整理することのできるしくみをシステム上に用意しました。システムでは、整理された状態に応じて同じ状態を持つ出来事が同じ色になるようにカードが色分けされます。このように状態変化を視える化することで、色が一致しているカードのみを接続するだけで、正しい因果関係を作成できるようになります。
因果関係は、歴史だけではなく文章作成やプレゼンテーションなど論理的な説明を必要とする活動でも必要となります。したがって、この研究の成果は、論理的表現を向上させる事にも応用できます。
このような私たちの開発しているシステムは、「良い」ということを客観的に評価することが困難です。例えば画像解析システムだと「認識率は何パーセント」といった明確な指標が出ます。しかし、私たちのシステムは使用する人が持っている知識や経験が異なるため、使ってもらった一部の人に効果が出たからといって「良い」とは言えないし,効果が出なかったからといって「良くない」とは言い切れません。そのため、構築したシステムの良さをいかに相手に伝えるかが大切な研究テーマでもあります。なぜこのシステムを作ったのか、これを使うことによってどのような人にどのようなメリットがあるのか、といったことを論理的に説明する力が求められるわけです。学生を指導する際にもその点は意識し、「なぜそのようにしたのか」を徹底して問い、論理的に説明できるシステム設計となるように心がけます。この議論の過程で鍛えられた論理的思考力は、将来社会に出てからも間違いなく役に立つはずです。

研究イメージ 研究イメージ